from LS

『誰も知らない』(あすか)

こんにちは! LS3年のあすかです。
今日これを書いている日はいつにもまして極寒……! そしてまさかの雪が降っています。
今日は一日ストーブ暖房フル稼働で部屋から一歩も出たくありません(笑)
 
さて今日は映画『誰も知らない』を紹介します。
『万引き家族』をはじめ多くの話題作を生み出した是枝裕和監督によるヒューマンドラマです。
 
映画は12歳の少年、明とその母親がアパートに越してくる場面から始まります。部屋で重たいキャリーケースを開けると、明の3人のきょうだいが元気に飛び出してきました。彼らきょうだいは、各々父親が違い、誰も学校に通っていません。それでも家族5人で笑いあって過ごしていました。
しかしその生活は母親が恋人のもとへ行ってしまったある日から変わっていきます。明の手元に残されたのはきょうだいが暮らしていくのにはわずかなお金。いつ帰るかもわからない母親を待ちながら、明は3人と共に一日一日を必死につないでいきます。
 
母親、明、3人のきょうだいたち。それぞれに事情があり、誰が悪いとは言えないと私は思いました。ぶつけようのない悔しさ、そして彼らに救いの手を差し伸べたいと思うけれど、それができないもどかしさ。仮にできたとしても、それがこの子どもたちにとって一番幸せなことなのでしょうか?
この問題に正解はありません。
それだけの思いを抱えてしまいますが、場面の多くはきょうだいが楽しそうにはしゃぐ場面です。明日にはこの笑顔が見られなくなってしまうかもしれない。そんな危うさの中でも、見せる笑顔は他の子どもたちとなんら変わらないのです。こんな私たちの同情すらも許さずに、きょうだいは狭いアパートの一室でまた明日を迎えるのでした。
 
今、私の部屋からちらちらと綺麗に見える雪も、明のような子どもたちからすれば命を蝕むものにしか見えないかもしれません。
観終わったあと、彼らにとって何が「幸せ」なのかを、考えてみてほしいです。
ただ今AVゾーンはサービスを停止していますが、自由に使えるようになったらぜひ観てほしい作品です。

『誰も知らない』脚本・監督 是枝裕和 2001年

請求記号:DV77b/KO79d
登録番号:P4323
バーコード番号:001105352H
AVゾーンの利用が再開されたらB2Fで!